長野県内新型コロナウイルス感染拡大のプロセス検討
[万物システムを構成する]
これは私がかつて制御システムの研究をしていたころからの信条。
新型コロナウイルスの感染経路も当然独自のシステムを構成する。
そのシステムには必ずどこかに弱点があるはず。それを突き止め、攻略することが肝要。
私が新聞の記事から分析した感染のシステムは次の8タイプ。
各タイプごとに再生産係数を算出できないものだろうか。各タイプ間の結合係数は?
ウイルス感染攻略の要点は再生産係数のコントロールにかかっていいる。
まだCOVID-19の攻略点は見えてこない。大規模に感染プロセスシステム探求が行われ
るとよいと思う。
[COVID 19 の感染拡大の典型分類]
Type 1:
家庭内で家族同士の感染。相互の感染を阻止することは事実上不可能。
家族の一人が感染した場合の処方を厚生省が公開しているが、それで感染を防止する
ことはほとんどできない。
生活空間を分離しない限り遅かれ早かれ感染する。早期発見しやすいが、その時はすで
に感染している。
Type 2:
友人、知人、同僚、親戚関係の親しい間柄で会話、食事会を行って感染する。
親しい間柄からアルコールが入ると注意散漫となりやすい。食器を共通に使う。発声が
大きくなる。飛沫が飛びやすい。自家用車で相乗りして感染するケースも含む。
Type 3:
旅行、帰省、視察、出張等に伴い感染する。
自家用車の使用不使用に関わらず旅行用品購入、切符手配、旅先宿泊事前手配など
の雑事で多忙な行動を必要とし、外食機会も増え、多くの人と接触を余儀なくされる。
この間に経路不明の感染の機会に多く出会う。そして行き着いた先で、知人、親兄弟等
が感染し、その親兄弟、知人のさらに知り合いに感染が及ぶ。
Type 4:
いわゆる3蜜の状態でのイベント、娯楽で感染する。
カラオケ、ライブハウス、観劇、スポーツ観戦、麻雀荘、パチンコ店、バー、クラブなど。
短期間的には行政が最も手を打ちやすいが、長期間的には財政支援から逆にお手上げ
になる可能性が強い。
Type 5:
介護施設、老人ホームなど高齢者の多い施設で従業員から感染する。
従業員は家族内感染その他上記の様々なタイプによって感染してくる可能性を持ち、
早期発見が難しい。高齢者に拡大感染する。
Type 6:
会社、役所、公的施設で勤務中に同僚、部下または上司の間で感染する。
感染防止対策を徹底しやすい。行政的に指導、援助が徹底されないことがある。
リモート勤務は有効な手段として機能する。
Type 7:
理髪店、ビューティサロン、整骨院、あんまなど日常の生活で利用が避けられない
施設での感染のタイプ。
通常の医療施設、医院、病院で患者が持ち込み、医療従事者が感染する場合も
含む。対策は十分とられていても、偶発的に発生する。患者側、利用客の不注意
が影響する。
Type 8:
ほとんど感染経路の追跡が困難なケース。公共交通機関利用、建物のドアなどに触れて感染するケースなど。
次のグラフは長野県下で発生した感染例で、10月3日までの県公表データに基づいて
統計をとってみた。
感染数は7月にはType 3(小旅行型、帰省型)が増え、7月下旬にType 1(家庭内感染)
とType 7(理髪店型)が増えてきた。8月後半から9月初めにかけてType 2(交友型)が急増した。
Type 8(経路不明)は全体の発生数にほぼ比例している。
こうしてみると、まず小旅行型(Type 3)により県内に持ち込まれたウイルスが家庭型(Type 1)、
理髪店型(Type 7)によって拡散し、晩夏の交友型(Type 2)に一気に拡大したとみる
ことができる。
Type 8(経路不明)が順調に減少しているのは、県による徹底した濃厚接触者の追求の成果
と言える。
これらは相互に絡み合う。それらを要素に分解し、それぞれのタイプについて発生頻度を
統計的に分析すれば、各都道府県別の特徴的な傾向と対策が採れるのではないだろうか。
長野県ではType 2, 3, 7の感染防止策を強化すべきであろう。
政府はこれを国家レベルでしっかりと探求し統計的にデータを蓄積しているのだろうか。
ただ漫然と注意喚起しているだけであり、具体的に感染防止の攻めの政策を採れずにいる。
それぞれの感染タイプ別の課題を追及し、タイプごとの発生件数を統計的におさえ、発生
傾向を時々刻々とらえ、感染抑止のキーポイントを発見し、一つ一つ攻めの感染防止策を国
の政策として採るべきではないだろうか。
個人としては、それぞれのタイプのリスクを理解し、リスクの高いタイプに陥らないよう
心掛けるのが良いだろう。
古代人に学べ! 私の新型コロナウイルス感染症対策!
第3波がやってきた。しかもうねりが大きく、仮にピークが過ぎてもその裾は高い数値で長引くでしょう。
80歳を過ぎた私がもし罹ったとしたら、確実に重症化する。
厳しい自己チェックをせざるを得ないのが現状。そこで私がとっている対策。
@玄関にアルコール消毒液スプレーを置き、外出から帰ったら先ず手を消毒。
A外出中には顔を手で触らない。
B人との間を2m以上開けて歩く。立つ。
C外出先ではドアの取っ手にできる限り触らない。肘で押せば開く場合はそうする。
D理髪店には行かず、家で丸刈りする。(理髪店には申し訳ない。私は子供のころ親にバリカンで丸刈りしてもらっていた。しばしば虎刈りになった)
E公衆トイレには可能な限り入らない。外出前に済ます。どうしてもという場合便座にティッシュを敷く。ハンドルはティッシュを介して操作。
F会食はしない。(現役を引退しているからできること)
G都会地の娯楽街に行った知人には接触しない。身を守るためには仕方がない。コロナ禍が過ぎるまでは我慢々々の連続です。
長野県下には「道祖神」が各部落ごとにあります。今も様々な伝統的行事が残されていますが、 道祖神はそもそも疫病がその部落に入ってこないように、疫病がはやったときは人々の往来 を制限するために村境に建てた道標なのです。古来から唯一の疫病対策は人の往来を断ち切る ことであった。道祖神は塞(さい)の神とも呼ばれ、子供の頃の主要な行事だった。「さい」とは「さえぎる」の意で、疫病などが集落に入り込まないように、辻村境に祀ったもの。
古代人に学ぼうではないか。GoToトラベルは真逆の政策である。古代人からみたら無知そのものの政策に映るのではないだろうか。
感染タイプ別 感染防止策!
このタイプにおける感染再生産係数を下げるには早期予想により、生活空間の分離しかない。